意外なことかも知れませんが、コンサルタントが「伝える力」のトレーニングを積んでいるかという点は必ず重視して下さい。
というのは、知識や経験は豊富にありながら「相手に教える・伝えるスキルは不足している」というコンサルタントが
とても多いからです。
コンサルティング会社の立場からしますと、コンサルタントの肩書きが立派であれば十分な知識も経験もあると
打ち出すことができます。ですのでお客様の安心は肩書きがあれば、十分に得やすいと言えます。
しかし、それでコンサルティングに成果がでるかというと、そう簡単なものではありません。
例えばコンサルティングが失敗する理由には、「コンサルタントが現場に嫌われたから」というのがとても多いのです。
なぜそうなるかと言うと、コンサルタントが当たり前のように使用する言葉が現場には理解し難かったり、
コンサルタントが上から伝える理論が、現場からしてみるとかんに障ってしまったりするのです。
また、どんなにいい話をしていても、話し方が下手なのでは聞く方はたまりません。
やはり、「伝える力」が伴わなければコンサルティングは成功しないのです。
そしてその伝える力は、自分自身が学習する能力とは全く別物であり、それこそ本格的に磨かなければ身につきません。
ですから、本当に成果を出すことを大切にしているコンサルティング会社であれば、この「伝える力」を磨く為の時間を絶対に重視しています。
皆様の前に立つコンサルタントは…
◆難しい専門用語や横文字をそのまま使っていないでしょうか?
◆言葉に魂を込めて、分かりやすく話しているでしょうか?
◆現場に対し、上の立場から意見を言おうとしていないでしょうか?
知識や経験は豊富でありながらも、実は研修講師としての「相手に教える・伝えるスキル」はまだまだ、
というコンサルタントも少なくありません。この点は外注先や担当によるバラツキが大きいので、
講師としての訓練をしっかりと行っているコンサルティング会社を選ぶことが大切です。
また、よくあるケースとして「社員に理解させる為には、より有名な一流の話を聞かせるべきだ」と考え、
高額の報酬を払って有名人を呼ぶことがあります。
しかし、この考え方は本当に社員が育つ風土を形成する上で大きな問題があります。
なぜなら「よほど有名な人物の意見でなければ、自分たちは受け入れない」という考え方が根底に根付いてしまうからです。
ニュートンは落ちるリンゴから万有引力を見出しましたし、アインシュタインは流れる雲への疑問から科学者を目指しました。
本当に成長する人物は「何からでも学べますし、学ぼうとする」のです。
そういう風土を形成することが、社員を育てる上では最も重要な勘所と言えます。
このような視点を持ったとき、余計な肩書きに惑わされずに本当に必要なコンサルタントを選ぶことができるのではないでしょうか。
ぜひ「伝える力」の訓練を積んだ、分かりやすい言葉で話せるコンサルタントを選びましょう。